2002/05/05     有事立法私案                                          前頁に戻る

 

         

    テレ朝サンデープロジェクト。有事立法がどうとらこうとら議論していた。自民党案賛成派の評論家。得意そうな顔して米軍への追従を吹聴していた。こういう人間はいったい何を信念として生きているのだろう。ズバリ、強いものへの媚びへつらいこそが唯一確かな処世であるという考えだろう。時の権力者に擦り寄ってゴマをすりながら生きていく。それが最良かつ最も安全な行き方だと知悉しているのだ。そうすれば権力をバックにして偉そうなそぶりをして生きていける。虎の威を借るキツネの分際ながらしっかりおこぼれも頂戴できる。それで懐は温かく食うには困らない。卑しい根性が見え見えだ。こんな奴等の基本は無節操にある。権力には栄枯盛衰がつきものだ。この手の人間は時を見計らって前のご主人様を簡単に裏切り、より強いご主人様にすぐに乗り換える。こういう輩が「天皇陛下万歳!」を叫んだ翌日に「民主主義万歳!」と言葉を取り替えてアメリカに擦り寄ったのだ。今度アメリカが落ち目になったら次は誰に擦り寄るのだろうか。残念ながらこういう人間はどんな世界にもたくさんいる。極真分裂時にもこの手の醜い輩がたくさんいた。あんたの会社にもたくさんいるだろう。いや、あんた自身がこの手の人間なのかもしれない。しかし強いものにゴマを擦って生きるのも結構しんどいと思うのだけど。

    ところで有事法制を論じるなら、日本が独立主権国家であるという前提が必要だ。現在のような日米安保体制下で米軍が日本全土を占領している、いわば日本が米国の奴隷国家のままの状態で有事法制を制定すれば、日本は米軍の都合のいいように利用され経済的、軍事的に大きな犠牲を強いられるばかりだ。

    物事には順序がある。今大切なのは米国の機嫌をそこねないように日米安保条約をいかにうまく立ち回って解消し日本の真の独立主権を勝ち取るかということだ。米国が涙を流して喜ぶような大きな貸しをつくることで平和裏に独立主権を達成する方法はないものか。ただ一つある。米国の日本に対する借金をチャラにしてやる方法だ。具体的には日本政府と機関投資家の保持している米国債300兆円のの無条件債権放棄だ。どうせほとんど返って来る見込みがない金だ。それならこちらから熨斗(のし)をつけてくれてやろうではないか。これと引換に日米安保を解消し日本の真の軍事的な独立を勝ち取るのだ。米国もこれなら文句を言わないのではないか。こうして日本から米軍にお引揚げ願った後に、憲法を改正して自衛隊を日本軍に昇格させ、しっかりした有事法制を国民の総意で決めることだ。