2001/08/14      靖国問題                                            前頁に戻る

 


     昨日、小泉首相が靖国神社に参拝した。
     この問題でこのところ連日マスコミが大騒ぎをしている。
     特にテレビは異常なほど熱狂して報道している。
     何でこんなことでマスコミは大騒ぎをするのか。
     もっと他に真剣に報道しなければならないことがいくらもあるではないか。
     このマスコミ(テレビ、新聞)の偏向した動きには注意する必要がある。

     靖国神社の問題の解決は簡単である。
     国会の決議によって宗教とは無関係の国立墓地をつくる。
     この墓地を反戦平和の願いを込めた日本国民の戦没者にたいする慰霊の場所とするのである。
     首相はそこに参拝すればいいのだ。
     この墓地は新たに大金を使って造営する必要はない。
     たとえばすでに存在する千鳥が淵の戦没者霊園でもいいのである。
     そして外国の要人にも訪日の際にはこの墓地に参っていただくのである。
     中国、韓国、アメリカ、どの国の国家元首にも変わりなく参っていただけばよい。
     世界中のどの国にも、このような反戦平和の願いを込めた国立墓地はある。
     その墓地を表敬訪問するのは外国の要人の当たり前の行為となっている。
     日本もさっさとこのような墓地をつくればいいだけの話なのだ。

     今回の小泉首相の靖国神社参拝に対して中国と韓国がいち早く抗議して来た。
     戦犯を軍神として奉る靖国神社に首相が参拝することは先の戦争の賛美であり軍国主義復活につながると
  彼らは恐れるからである。
     これはもっともな話しだと思う。
     大東亜戦争で大きな被害を受けたのはこれらの国の人々であったからだ。
     この点では小泉首相は軽率である。
     彼の心情がどのようなものであるにせよ近隣諸国に不安を抱かせる行為は慎むべきであった。

     ところでみなさんこの靖国神社の問題、何かおかしいとは思いませんか。
     この問題にアメリカの名前が全く浮かんでこないのは何故なのでしょうか。
     小泉首相の靖国参拝が先の戦争の賛美と軍国主義の復活につながるというのならアメリカこそ真っ先に
  抗議し反対してくるのが当然だと思いませんか。
     あの戦争で中国、韓国は大きな被害を受けたが、アメリカだって当然被害を受けている。
     アメリカは太平洋戦争で数十万人の死者を出している。
     多くの犠牲を払ってあの戦争を終結させたのである。
     そして戦勝国として東京裁判で日本の戦争指導者を戦犯として罰した国である。
     その苦労して押さえつけた日本がまたまた軍国主義の道を歩もうとしている。
     こいつは危ない。
     はやいとこまた押さえつけてとっちめておかないとえらいことになる。
     大声で怒鳴りつけてやろう。
     こう思うのが筋ではないだろうか。

     そのアメリカが何故か沈黙したままなのである。
     あの口うるさくて横暴なアメリカがどうして何のいちゃもんもつけて来ないのだろう。
     おかしいとは思いませんか。

     実はアメリカは小泉の靖国神社参拝に賛成しているのだ。
     ブッシュは小泉に靖国参拝OKと言っている。
     大いにやりなさいと。
     何でこうなるのだろうか。

     アメリカの狙いはこうだ。
     小泉が靖国神社に参拝すれば中国、韓国が抗議する。
     そしてこれらの国に反日感情が沸き起こる。
     こうして日本と中国、韓国の関係がギクシャクする。
     これが発展してアジア人同士がお互いに喧嘩を始める。
     ここで中国と日本の関係がこぜりあいにでも発展してくれたらアメリカは万万歳なのである。
     当然アメリカは日本の同盟国として中国を攻撃する。
     そして日本にも大量に武器を売りさばく。
     その代償としてアメリカは途方もなく高価な請求書を日本に叩きつけるという寸法だ。
     こうしてアメリカは中国を牽制し日本から多額の資金を引き出すことができるわけだ。
     それも国債に頼ることのない戦争ビジネスの純然たる儲けとしてである。
     これでアメリカの軍需産業は一気に活況を呈し、アメリカの不況はたちどころに解消する。
     これがアメリカの本当の狙い(極東軍事戦略)なのである。
     靖国問題はその起爆剤の一つに過ぎない。

     今の日本で一番強いものはなにか。
     政府でも官僚でも財界でもない。
     本当に強いのはアメリカ圧力なのだ。
     大マスコミ(テレビ、新聞)はこの圧力に一番弱い。
     だからこの連中の報道する内容はいつも疑ってかかる必要があるのだ。
     先の教科書問題、今回の靖国問題でマスコミの果たしている役割は何なのか。
     それは日本と中国、韓国の間に不信感を掻き立てるアメリカの宣伝マンとしての役割なのである。