2001/07/15      アメリカの本音(返信)                                    前頁に戻る

 


    >アメリカからの圧力は私としては歓迎していたのですが。

    公的資金(国民の血税)を使って不良債権を処理せよというアメリカの圧力は認めるわけにはいかない。公的資金を持ち出すなどもっての他だ。それはいらぬお節介というものだ。あくまで自己責任で処理するのが原則である。いま赤字国債を増発しないで公的資金(国民の血税)の投入で問題を解決しようとするならば、その財源は郵便貯金や年金などの財投資金(国民の貯蓄)を無断で不良債権処理に流用するか、消費税を15%に値上げするなどの増税策によって財源を得るしか方法はない。なにゆえ不良債権と無関係な国民がそこまで尻拭いをしてやる必要があるのか。不良債権を作った当事者が自腹を切って処理するのが当然ではないか。経営に失敗したものは自ら責任をとって会社を整理し市場から消えて行くのが健全な資本主義の原則なのである。

    >かってアメリカがしたように責任者どもを牢獄に全て放り込むような徹底的に、しかもすばやく、できないものでしょうか?

    この7年間の不良債権処理の棚上げによって「特別背任」の時効が成立してしまい責任者ども(大蔵省の役人、銀行の幹部、大手ゼネコンや流通の経営者)を牢獄に全て放り込むような徹底的な対応はできなくなりました。これはアメリカを含めた日本の権力側の意図が働いていたと考えるのが自然でしょう。1980年代のアメリカの金融危機ではその責任達(銀行や不動産業者)は全員個人資産を没収され刑務所に送られました。このときアメリカ政府は2兆円の公的資金(税金)を投入して不良債権を処理しました。結果的にアメリカ政府が迅速に対応したおかげで1兆8000億円ほど資金が回収でき国民に大きな被害をあたえることはありませんでした。この時の銀行とは全米に数多くあった預金貸付け組合という日本でいえば地方の信用金庫や信用組合にあたる中小零細の金融機関でした。決して主要都市銀行のような主力銀行ではなかったのです。それでアメリカ政府は容赦のない強行策をとることができたのです。

    >日本の不良債権処理はあまりにも遅すぎるとイライラします

    これからじわじわと建設業や流通業が危機にひんすることでしょう。そしてその影響は日本の全業種に波及して行くことになるでしょう。